どうしてもネガティブ思考に陥ってしまう…
とお思いの方は多いでしょう。
特に何事にも敏感の反応しやすいHSPの人にとっては、物事の嫌な部分を見抜きやすく、意図せずネガティブな思考に向かってしまいます。
いい部分よりもよくない部分が印象に残りやすいのは、メディア報道をみてもわかりますよね。
特に最近は災害やコロナなど、好ましくないニュースが文字通り洪水のように私たちに押し寄せてきます。
誰だって、好き好んでネガティブになっているわけではないんですよね。
脳の構造上、そういう思考経路になってしまうのです。
巷では、ネガティブ思考をやめてポジティブでいこう!と促す本や動画が出回っていますが、実行に移すのは容易ではありません。
いくらネガティブの上にポジティブ思考をかぶせようとしても、効果があるのは最初の一定期間だけで、徐々にやはりネガティブにより戻されます。
なかなかうまくかないのは、「ネガティブ思考は短所である」という思い込みがあるからです。
短所を克服することは容易でなく、また短所と決めつけているだけに、そんな思考の自分に嫌悪感が増していきます。
では、ネガティブ思考を「長所」と捉えてみればどうでしょうか?
ネガティブ思考のいいところって?
物事を悲観的に捉えてしまうことが長所?
不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ネガティブな思考になることで、実は「恩恵」もあるのです。
その際たるものは、危険を避けることができる、ということです。
これは立派な長所ですよね。
ネガティブ思考には不安感や恐怖感がついてまわります。
そして、そうした不安や恐怖を増長させないような行動を自然にとるようになります。
例えば、プロポーズを受けたとして、この人と一生そう遂げるのは不安だからと、返事を先延ばししていたとします。
まさに一生を左右する局面を迎え、不安と恐怖でいっぱいになっていますよね。
この状況でとっている「保留」という行動は、ネガティブな未来を想定して危険を避けるためであり、時間を置くことで相手の本気度と覚悟を見定めようとしてている現れです。
ネガティブ思考を、お互いにとってベストな未来に導くために活用していることになります。
思考はネガティブだけど、結果的にはポジティブな未来を引き寄せるのであれば、ネガティブ思考が長所になったことになります。
ネガティブ思考でネガティブな出来事を避ける
ネガティブなことばかり考えると気分がふさぎがちになり、日常がつまらなくなる、ということがあります。
しかしこれまでお伝えした通り、ネガティブ思考には、危険な行動を控える、という長所があります。
これにより、危険な出来事への遭遇率も減っていきます。
頭の中ではつらい思考が巡っていても、現実はトラブルの少ない平凡だけど平和で平穏な人生を送ることができます。
マイナスな思考とプラスの結果がバランスよく釣り合っているのです。
ネガティブ思考自体がポジティブなのです
今回はHSPの方でなくても応用できる内容になりました。
人生は物事の捉え方次第でいくらでも変わることができますが、ネガティブ思考だって、それによって受ける恩恵があるという側面を知れば、ポジティブになるのです。
これがこの世の中の原理で、世の中はプラスとマイナスの要素が調和して成り立っています。
マイナスの対極には必ずブラスがあり、ネガティブの側面には必ず同価値のポジティブが潜んでいます(もちろん逆もしかり)。
ネガティブ思考でも恩恵があることを知れば、無理してポジティブ思考になる必要はありません。
もちろん、これ以上ネガティブな思考に振り回されたくないのであれば、改善が必要です。
しかし、ネガティブ思考からたとえ脱出できなくても、自分を責める必要はないということです。
ネガティブ思考の奥に、あなたを安心させるポジティブな結果が眠っていることに気づくだけでいいのですから。