仲のいい友人にダメ出しされると、怒りの感情が湧き出すことがあります。
言われたことに対して、怒りの気持ちを含んだ反論をすることがあります。
そのようなとき、私たちは、
ダメ出しをされた→ダメ出しに対して怒った、
というふうに、捉えがちになります。
しかし、実際は、違います。
怒りの正体
怒りの感情の前に、私たちは必ず、別の感情を体感します。
例えば、友人からダメ出しをされた場合、仲がよくて好感もあり、信頼もしている友人から、自分の言動を否定的にみなした意見を語られることは、「ショック」な出来事であり、「落胆」してしまいます。
そして、「落胆」して心が折れた自分を支えるために、怒りという強いエネルギーを放出するのです。怒りという強い感情は、落胆した悲しみを癒すための、自分に対する表現なのです。
怒りというのは、あくまでも「二次感情」なのです。
自分は怒りっぽい、すぐ怒りを表に出してしまう、ということで、悩んでいる人は多いです。
そのような人は、「怒り」を催す前の、別の感情に気づくことができれば、怒りをコントロールすることができます。
「落胆」「悲しみ」といった「一次感情」を相手に伝えることで、「二次感情」である「怒り」を相手にぶつけずに済むのです。
誰に対して怒ってる?
また、私たちは、怒る相手を選ぶ傾向が強いです。
会社の上司や学校の先輩とかにダメ出しされても、その場で直接怒りをぶつけることはほとんどしませんよね。
つらいけど、必死に怒りがわくのを抑えようとしますよね。
自分と対等か、自分より下の立場の人に対しては、ストレートに怒りが湧いてしまうのとは対照的に。
これでわかることは、私たちが怒りをぶつける時というのは、怒りをぶつけられなかったことに対する鬱憤も乗っかっていることになります。
私たちは、無意識に怒る相手を選び、怒れなかった分まで上乗せして、怒りを発散している、というわけです。
この怒りのメカニズムに気づくことができれば、自分が怒りをぶつける相手が、どれだけかけがえのない人かがわかります。
その人をよりリスペクトし、尊重できるようになれば、「怒り」という「習慣」から解き放つことができます。
あくまでも二次感情である怒りに替わるエネルギーの出し方、ストレスの発散の仕方を自然に身に付けようとするので、誰にも怒ることがなくなるのです。
まとめ
怒りに対するコントロールは可能なのです。
その第一歩は、怒りの正体、すなわち、怒りの奥に潜む本当の気持ちにに気づくことなのです。