クレームをするときの心理状態や言動は、
恋愛において、パートナーと喧嘩した時の態度と、驚くほど似ています。
例えばある人は、クレームを言うときに、とにかく言いたいことを時には強い口調でぶつけて、
店側、会社側が誠意ある謝罪をしてくれたら、それで終わりにして、
その後は何もなかったかのように、そのお店や会社を利用し続けます。
自分の思いを伝えるときは熱いけれど、その場が過ぎれば、忘れることができます。
パートナーとけんかした時も、同じような態度をとります。
言いたいことを吐き出したら、気分がスッキリして、その後はケロっとしている、
という態度をとるわけです。
一方で、お店や会社に不快なことをされても、
クレームを言わず、だまっている人がいます。
このような人はクレームを言わない代わりに、
そのお店や会社を、2度と利用しません。
面と向かっては抗議しないけど、その場所には2度と行かない、という形で、報復するわけです。
切るときは、スパッと切る人でもあるのです。
では、パートナーとけんかしたときは、どうなるかと言うと、
言い返したり、自分の意見を主張することはできない代わりに、
徹底的に無視をして、相手が折れてくるのを待つか、それすら許さず、
無視し続けて、結果として自然消滅、という流れになります。
自分の正当性を主張する、という点で、クレームも、恋愛のけんかも、本質的には同じです。
なので、自分自身やパートナーのクレームの仕方を観察すると、
けんかしたとき、相手に対してどんな態度をとってしまうか、
また、相手が自分にどんな態度をとるか、ということが、
あらかじめ見えてくるので、事態の悪化を防ぐためどう対応すればいいか、もわかってくるというわけです。
クレームは、その人の性格が如実に現れる機会なのです。