富士通も大幅リストラへ 終身雇用崩壊の流れは東京一極集中終了へ続く?

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トヨタ社長による実質上の「終身雇用終了宣言」以降、終身雇用崩壊への流れが進んでいます。大手企業は、希望・早期退職者の募集という形で、効率的なリストラに踏み切っているるのが現状のようです。

東京商工リサーチの調査によると、2019年の希望・早期退職者の募集または応募人数では、富士通(グループ会社を含む)が応募2850人に上り、主要上場企業では最多を記録しています。背景には、「成長に向けたリソースシフト」の一環として、成長領域のITサービス等を強化と間接部門の効率化があります。

そうやって組織を離れた(場合によっては「追われた」)社員は、他社に働き口を求めるか、起業して新たななビジネスを創造するか、フリーランスとして、これまでのキャリアを活かしつつ完全に独立したワークスタイルを選ぶが、大きく分けて3つの道のどれかを進むことになります。

個人が望むと望まざるとにかかわらず、人材が流動的になっていく時代になったと言えるでしょう。今回は、こうした現状を呼んだ一因に「東京一極集中」があることに注目し、今後の生き方、働き方の予測を述べていこうと思います。

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人手不足が深刻化する一方で「戦力外」の社員が増える

前述の東京商工リサーチの調査では、2019年に希望・早期退職者を募った上場企業は16社で、5カ月余りで前年1年間(12社)を上回ったことがわかりました。

これはグローバル化に対応し、イノベーションを持続するために、「戦力にならない」ベテラン社員を効率的に削減することに結果的になります。

さらに、年齢条件付きの募集では、45歳を適用開始とする企業が10社に上った点も注目です。

この「45歳」が今後キーポイントになるのは確実。45歳と言ってもまだまだ人生これから。家族のためにまだひと頑張りもふた頑張りもしないといけない人は多いでしょう。ネット上では「45歳でリストラされる!」という文言が独り歩きしていますが、たしかに転職や起業などで新たなステージに進むには、精神的にも体力的にも、ラストチャンスと言える年齢です。

その一方で、2018年度の「人手不足」関連倒産は400件(前年度比28.6%増)と過去最多水準に。内訳は、代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難型」が269件(同7.6%増)と最も多く、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型が76件(同162%増)、賃金などの人件費のコストアップから収益が悪化した「人件費高騰」型が30件(同114.2%増)、中核社員の独立、転職などで事業継続に支障が生じた「従業員退職」型が25件(同38.8%増)と続きます。

人手不足が深刻化しているのに、かたや大企業では人材過多で「戦力外」の社員が今にも溢れそうになている、といういびつな状況が同時に発生しているのが、現在の雇用環境なのです。

東京一極集中のひずみ?

人口減少社会に入ったというのに、東京だけが人口が増加し続けています。地方が疲弊する中、東京だけがひたすら肥大化する状況が続きました。地方の学生も就職先は東京、というケースは今でも多く、地元経済は頭を抱えています。

この背景を受けて、東京の本社を置く大企業に間で余剰人員の問題が浮上したととみるのが自然でしょう。

東京オリンピックが一極集中のピーク

いくら政府が「地方創生」を掲げていても、東京一極集中が止まらなかったのは、何といっても来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックの影響が大きいです。

国立競技場をはじめ競技施設の建設に加え関連事業も展開される中、人員が東京に集結するのは当然の流れ。また、開催期間中は、世界各国から選手・観客が訪れ、協議を支えるボランティアも活動するため、オリンピックは東京一極集中のピークポイントと言っても過言ではないでしょう。

それまでは東京一極集中は防ぎようがないとして、問題は五輪後にどうなるかです。実はこの年にもうひとつ大きな動きがあります。舞台は大阪です。

カギを握る大阪

五輪と同じ2020年、大阪都構想の賛否を問う住民投票が現時点では行われる見込みです。その結果いかんによっては、都構想実現へと進み、大阪が東京を補完する副首都的な機能を担うことになれば、東京に集中しすぎている現状が緩和に向かうかもしれません。

かつては有名企業の多くが大阪を本社にしていました。高度経済成長以降、次々に東京に進出していったわけですが、大阪が構造的に生まれ変われば、「商人の町」の活気を取り戻し、東京だけでない「もうひとつの選択肢」として商業拠点となれば、日本のビジネス界が大きく変わる可能性があります、

首都直下型地震がいつやってきてもおかしくない現状。東京への過度な経済機能集中は避けたいところ。トヨタ発言を機に終身雇用終了の流れが決まってきたように、有名企業が東京からの「移転」を決意すれば、他企業が追随する可能性はあります。昔も今も、日本人は「インフルエンサー」に弱いですからね。

個人が地方に活躍を求める時代は来るか

人員整理された首都圏のビジネスマンが、人手不足が進む地方に移住すれば、万事解決する、とは残念ながら言い切れません。45歳を過ぎベテランの域に達した人たちが、新しい職場で一から仕事のスキルを身に着けることが容易ではないことは想像に難くありません。企業からしたら、できることなら伸びしろが見込める若い人材を囲いたいのが本音です。

そうであれば、地方で起業する、フリーランサーとして活動する、という生き方が、選択肢の一つとして浮上してきます。

都会の喧騒を離れ、地方で、ゆったりとした生活を送りながら、自分のペースで過ごす生き方は今後ますます注目を集めるでしょう。満員電車もなく通勤地獄というストレスの素を緩和できるばかりか、住宅スペースが密集しておらず、物価も安くし、ご飯も美味しいとなれば、人生観にもプラスの影響を及ぼすでしょう。

また、大都市で培った経験は、地方で重宝される可能性もあり、自分のスキルをどんどん活かせますね。

まとめ

上場企業の人員削減が注目される昨今、人材不足にあえぐ地方を中心に、中小企業が大企業からの転職者を積極的に迎える環境づくりが、これからの時代の経営のカギになります。

そして多様な働き方が認知される中で、地方に拠点を置くフリーランサーも増加していくことでしょう。雇用されている今のうちから準備をしておくのもいいでしょう。

新時代を生き抜く「戦力」を磨いて、どこに移ろうとも充実した人生にしていきたいものです。

 

 

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