日本が2大会連続でジャイアント・キディングを起こしました!
日本で開催されている2019ラグビーワールドカップ、日本代表の第2戦、優勝候補に挙げられているアイルランド相手に見事勝利しました!
アイルランド戦の後半、トライを決め、松島(中央右)と抱き合って喜ぶ福岡(同左)=28日、静岡・エコパスタジアム
出典:時事ドットコム
これは歴史的勝利といっても過言ではありません。
ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会第8日は28日、静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムなどで1次リーグが行われ、A組の日本はアイルランドに19-12で逆転勝ちした。開幕2連勝で勝ち点9とし、初の8強入りに前進した。
出典:時事ドットコム
今回、「勝てる」と思っていたファンはどれだけいたでしょうか?ラグビーは番狂わせが起きにくいスポーツと言われていますが、まさかまた大金星を挙げるとは思えなかった、という方も多いのではないでしょうか。
しかし選手は違いました。「自分たちは勝てる」という強い気持ちで試合に臨み、そして勝利をもぎ取りました。
この試合で実に14得点をマークした田村優選手は、こう話しています。
試合後は「誰も僕らが勝つとは思っていなかった。勝つと信じていたのは僕らだけ。ゲームプランはすべてうまくいった」と話した。
出典:朝日新聞
「大金星」でも完璧な試合運び
完全な格上相手に、全く物おじしない試合運びを見せていたのも、素人目でもわかりました。実際にテレビで見る限りは、あまり格上という感じがせず、互角のチームの戦いに見えました。
後半18分に福岡堅樹(パナソニック)が逆転トライを決め、19―12で勝利した。
前半、日本は田村優(キヤノン)がPG3本を成功させ、9―12と3点ビハインドで折り返した。後半はボール支配率で圧倒。波状攻撃を仕掛け、後半18分にゴール手前から左に展開。最後は右ふくらはぎ肉離れから復帰したばかりの福岡のトライで逆転した。田村がコンバーションも成功。16―12でこの試合初めてのリードを奪い、同31分にも田村のPGで追加点を挙げて逃げ切った。
出典:スポーツ報知
必然の番狂わせ
ジョセフヘッドコーチは試合後、こうコメントしています。
試合後、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは「本当に歴史に残る、素晴らしい試合だったと思います。このためにずっと練習をしてきました。結果が出て良かったと思います。本当に素晴らしいパフォーマンスを見せることができました」と選手をたたえた。次戦は10月5日のサモア戦。指揮官は「楽しくやりたいと思います」と笑みを浮かべた。
出典:スポーツ報知
海外メディアも日本の勝利を大きく報じたようです。
「ブレイブ・ブロッサムズ」の4年前の南ア戦に続く金星に海外メディアも速報で驚きを伝えた。英国紙インディペンデント(電子版)は「大きな衝撃」と見出しを打ち、ショックでうなだれるアイルランド選手の写真を紹介。英国大衆紙デイリー・メール(電子版)も「ホスト国の日本がまた番狂わせ。世界ランク2位を破る」などと日本がペースを握り、攻撃的な展開を見せたことを称賛した。
出典:中日スポーツ
世界ランキング2位の強豪国を破ったのですから、確かにジャイアントキディングではありますが、前回に続き2回もやってのけたとなると、「勝利に値する実力」を持っていたと言っても過言ではないでしょう。
今回の試合、NHKの中継を見ながら、熱戦にくぎ付けになった方も多いでしょう。試合終了直後のアナウンサーの実況が、とても印象的でした。
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で、日本がアイルランドを破った28日の試合で、「もうこれは、奇跡とは言わせない!!」という名実況が飛び出した。
生中継したNHKの実況は、15年W杯で南アフリカ戦の実況も担当した豊原謙二郎アナウンサー(46)。豊原アナは試合終了の瞬間、「ノーサイド! 日本勝ちました! アイルランドを倒しました!」。その後、「日本、前回大会南アフリカに続いて、2度目のジャイアントキリング!! もうこれは、奇跡とは言わせない!!」と絶叫。
少し冷静に戻り「日本は何か特別なことをしたわけではありません。鍛えてきたこと、ゲームプランを忠実に、何かそれ以上に遂行した」と伝えた。NHKはニュース速報でも勝利を伝えた。
出典:日刊スポーツ
アイルランドも健闘讃える
試合後、実に美しい光景がありました。試合後、フィールドを後にする日本代表選手を、アイルランド代表選手たちが拍手で見送ったのです。
優勝候補に挙げられていたアイルランドにとっては、格下の日本を相手にまさかの敗戦となった。
特に後半は日本の出足に防戦一方となり、無得点に終わった。それでも、試合後は花道を作って、グラウンドを出る日本の選手たちを拍手で送り出し、ラグビーのノーサイド精神を体現していた。
出典:朝日新聞
アイルランドの主将も、勇敢にたたかった日本代表を讃えています。
アイルランドの主将、ロリー・ベストは「非常に厳しいゲームになると思っていた。ただ、少し、日本が優秀だったことが分かった。日本は本当に良くプレーした。日本が非常に強く当たってきた」と日本をたたえた。そのうえで「我々もやれることはやった」と完敗を認めていた。
出典:朝日新聞
殊勲の福岡選手「奇跡なんかじゃない」
歴史的なトライを挙げて勝利に大きく貢献した福岡選手は、試合直後に自身のツイッターで思いを綴っています。
奇跡なんかじゃない!
W杯第2戦アイルランドに勝利!!
急遽変更での出場だったけど、チームのみんなが最高のパフォーマンスをしてくれたおかげで、良いトライを取ることができました!
日本の皆の声援が本当に力になりました!
ベスト8に向けてこれからも沢山の応援よろしくお願いします!! pic.twitter.com/bR1i4YSNQV— Kenki Fukuoka/福岡 堅樹 (@kenki11) September 28, 2019
多くのファンが祝福のリプを寄せていますが、その中にはシンガーの米津玄師さんも。
ありがとうございます!
試合前にいつも曲を聴いて力をもらってます! https://t.co/m7wA5oGVLr— Kenki Fukuoka/福岡 堅樹 (@kenki11) September 28, 2019
その他、熱いコメントが寄せられています。
奇跡なんかじゃない。「死地に赴く戦士たち」で、負けることを思っている者などひとりもいやしない。勝つために最善の準備をして臨み、ベストのさらに上のベストを出し尽くした結果の必然の勝利✨
— 山中晶一(やましょう)/「新しい公」のコーディネーター (@yamashoichi) September 28, 2019
奇跡だなんて思いませんでした!
試合中ずっと選手の皆さんの勝利に対する熱意、ずっと感じてましたよ❗😭
努力の結晶❄️とは本当にこのこと!
目が離せない感動の一戦でしたね!
次もしっかり応援します☺️✊— Shiori (@Shiori91419156) September 28, 2019
ツイッターでは、「#日本勝利」や「#ジャイアントキディング」などがトレンド入り。日本中が勝利の歓喜に沸いたことが、SNSを見てもうかがい知れます。
福岡選手のインタビュー
試合直後のヒーローインタビューです。
―優勝候補のアイルランドに勝利した。
「本当にこれまできつい思いをしてしっかりと準備をしてきて、この瞬間のためにたくさんの犠牲の上にこういう結果が出たと思うので、本当にうれしいです」
―急きょのメンバー入りだったがコンディションは?
「まだまだパフォーマンスは上げられる部分はあると思うんですけれど、チームの勝利に貢献できたという意味では、しっかりいいリハビリができて、いい準備ができたと思います」
―決勝トライとなった。
「ありがとうございます。最後、本当は走り切りたかったんですけれど、そこはしっかりそこはこれからいいパフォーマンスができる準備をしていきます」
―スタンドは大声援。
「本当にこの応援の力が僕たちのすごく後押しになったので、本当にありがとうございますと感謝の気持ちです」
出典:スポーツ報知
おわりに
大番狂わせで歴史的勝利に違いありませんが、実力をいかんなく発揮し、戦術面、フィジカル面と万全の準備を進めた結果の勝利でした。日本の実力を世界に示してくれwました。
この大金星を弾みに、ぜひベスト8進出、いやその上を目指してもらいたいものです!