大変うれしいニュースが入ってきました。バスケットボール選手の八村塁選手が、日本人選手で初めて、アメリカ・プロバスケットリーク「NBA」のドラフト会議で1巡目に指名されました。
正直言いまして、私は八村選手のことを全く知らず、ドラフト指名数日前に知り、「日本人でこんなすごいひとがいたのか!」と驚いたとともに、「絶対に1巡目で指名されてほしい」の願ったものです。
結果は、全体で10番目、 ワシントン・ウィザーズから1位指名を受けました。ウィザーズはあの「神様」マイケル・ジョーダンも在籍したことがある名門です。
そして私が感動したのは彼の「人間性」です。八村選手は一言で言えば、
ということです。
どういうことでしょうか?以下でご説明します!
歴史的瞬間
まずはニュース記事から見てみましょう。
NBAドラフト会議で、日本人初の1巡目、全体9位でウィザーズから指名を受けた八村塁(21)は21日(日本時間22日)、チームの本拠地ワシントンのキャピタルワン・アリーナで記者会見に臨み「試合を支配し、毎試合ハードにプレーする」とアピールした。
出典:スポーツ報知
八村選手の父親はアフリカ・ベナン出身、母親が日本人のハーフです。身長204cm、体重106kgと日本人離れした恵まれた体格を誇り、NBAプレーヤーとして全くそん色はありません。
さらに、早くもスポンサー契約も。
またナイキ社が展開するマイケル・ジョーダン氏の名を冠した「ジョーダン・ブランド」と日本人で初めて契約したことも発表された。早くも一流選手の仲間入りを果たし、スターへの一歩を踏み出した。
出典:スポーツ報知
新たなスターの誕生に胸躍ります。さらに八村選手は日本人の胸を打つ、印象に残る「感謝の言葉」を残しました。
恩師へ感謝を伝える
八村選手は、バスケットボールを始めるきっかけをつくった富山県の奥田中バスケ部の坂本穣治コーチに、ウィザーズの指名が決まった約3時間後に直接電話して感謝を伝えました。
中学1年時の4月下旬になってもどの部に入るか決まっていなかった八村選手に、熱烈なラブコールを送り勧誘したことから始まったバスケ人生。そのご恩を、八村選手は忘れていませんでした。
「やりましたよ。全てはコーチから始まりました」との言葉を受け、感極まって涙する坂本コーチの様子がテレビで流れ、日本中に感動を呼びましたね。
坂本コーチの指導法とは?
坂本コーチは、八村選手の可能性を信じ続けました。最初の練習で伝えた言葉が「おまえはNBA選手になるんだ」でした。
「とにかく夢を描くことを指導してきた」という坂本コーチ。緩慢なプレーをした時には「そんなことでNBAに行けるわけないだろ!もう諦めてしまえ!」と怒ったことも。坂本コーチは「私としては指導力のなさを埋めるためにNBAという言葉を利用させてもらった感じがある。NBAに申し訳ないですね。夢がまさか現実になるなんて。夢を持つことの大切さを改めて感じました。八村との出会いは偶然だけど、彼が成長したのは必然。こんなことってあるんですね」と語り、目に涙を浮かべていました。
「塁ならどこのチームでも伸びる。ますます楽しみです」と教え子の活躍に期待を寄せています。
家族の支えも
ドラフトの会場では、母親の麻紀子さんら家族も見守っていました。麻紀子さんは「ホッとした。うれしそうに答えている姿を見て、希望の球団に入れたのかなと思い安心しましたとコメント。さらに「周りの人に気を配れる人になってほしい」と、息子の人間的成長も願いました。
八村選手自身の絶え間ない努力もそうですが、家族の支えがあってこそ、夢への入り口に立てたことがうかがえます。最大の理解者であり、最大の協力者は家族以外の何物でもないことがわかります。
ファッションに隠された祖国への恩
ドラフト会議の場に登場した八村選手は、そのファッションでも注目を集めました。
着用していたジャケットには、日本と父親の故郷である西アフリカのベナンをトリビュートする柄が裏地に取り入れられています。さらに、ジャケットのラペルに光る日本国旗のピンバッジには全面ダイアモンドが敷き詰められ、日本、ベナンという「2つの祖国」に対する深い思いを、最高の晴れ舞台で形にして示しました。
このあたりにも八村選手への好感が一気に広まった所以であり、日本人として心から「応援したくなる」振る舞いです。
まとめ
快挙に対し、イチローさん、大谷翔平選手、横綱白鵬関ら、スポーツ界の大物もエールを送っています。それほどの歴史的快挙であったことがわかります。
世界最高峰のNBAのスタートラインに立った八村塁選手。もちろん、本当の戦いはこれから。厳しい道が待っていますが、彼には心強い「応援者」がたくさんいます。
いかに多くの人に応援してもらえるか。これは、成功には欠かせないプロセスでもあります。応援してもらえないような人格の人が、持続的に成功を収めることはありません。
八村選手はたった1日で多くの応援者を獲得しました。「日本人大応援団」の声援を背に受け、NBAのトップ選手へと成長してほしいものです。