こんにちは、おかもとたかしです。
ここ最近、「信用スコア」という言葉を目にするようになりました。信用スコアとは簡単に言えば、
になります。中国では普及が進んでいて、日本も大手IT企業が実施を始めています。これからの時代の重要キーワードになるであろう信用スコアについて、今回はお話しようと思います。
信用スコアとは
まず、こちらの記事からご紹介します。信用スコアについて簡単に説明したものです。
信用スコアとは、個人の持つ社会的な信用度を数値化したもの。算出方法は国やサービスによって異なるが、年齢や学歴といった個人特性、資産やクレジットカードでの購買状況といった支払い能力、借り入れ状況や返済履歴、個人のさまざまなデータを元にスコアリングされる。欧米や中国などで利用が普及し始めている。
出典:シマウマ用語集
信用スコアが日常にどんな影響を及ぼすかと言いますと、サービスを利用する際に事前チェックとして信用スコアの提示を求められたり、信用スコアの数値の高低によってサービス内容や価格が変化したりすることがあります。
中国では、大手IT企業のアリババグループが展開する「芝麻信用」が普及段階に入っています。芝麻信用ではAIを用いてスコアを算出しますが、Alipayをはじめとしたアリババのサービスが所有するデータや、政府が一部オープンにしている契約不履行者リストなどの素行データなども、数値化のための資料として活用されています。
アメリカでは、クレジットカードの支払履歴や借入残高などの利用状況をベースにした「クレジットスコア」の普及が進んでいて、それによりローン借り入れ額やクレジットカードの利用可能額が変化するシステムが定着し始めています。
そして日本でも、みずほ銀行とソフトバンクの合弁会社「J.Score」をはじめ、NTTドコモやヤフーが信用スコアの取り組みをスタートしています。
そして、注目のあの企業が、アクションを起こしたのです。
LINEが新サービス「LINEスコア」をスタート
6月27日、LINEが信用スコア市場に参入してきました。
LINEは6月27日、ユーザーの信用度を数値化する「LINE Score」の提供を始めた。LINE関連サービスの利用傾向や、属性などの質問への回答データを使い、100~1000点でスコアを算出する。数値に応じ、LINE Payでのポイント付与率を上げる他、他社のサービスを安く使えるクーポンも提供。貸付利率が変動するローンサービスも今夏始める。
出典:ITmedia NEWS
つまり、ユーザーはLINE上での質問に答えることで、100点から1000点までの間のスコアをゲットすることができます。そしてそのスコアを使い、例えばLINE Payでは一定以上のスコアでマイカラーがアップするなど、スコアに応じた特典やキャンペーンなどのベネフィットを利用できます。
ネットでは否定的意見が多数
今回のLINEスコアの発表で、信用スコアの一般への認知度が上がってきたわけですが、ネットでは、不安感をにじませる意見が多数見られました。

信用スコアって案外怖いな
格付けされるなんてね…

嘘をついてまでスコア高くする人がいるかもって考えると、怖いな

信用スコアハラスメントとか出てきそう…
普通に差別の原因とかになりそうなのに広まる傾向にあるのは
それだけ利益がでるってことなんだろうね

信用スコアが低いと結婚を反対されたりと、人格を評価される基準になり生きずらい世の中になるのでは。
全体的に、スコアという形で人間性を数値化することについての疑問と危険性についての投稿が目立っています。
人間性は完全には数値化できない
信用スコアの数値が高いことでどんなに社会的信用があると判断されても、職場ではパワハラ上司だったり、家庭ではDV夫である可能性だってあります。数値化された情報はその人間の断片のみであり、総合的な人間性を完全に数値化するのは不可能に近いと、現時点では思わざるを得ません。
個人的には、人間には長所・短所の両方があるので、人格そのものをスコア化するのは無理があり、スコアにより人格が不当に評価され日常生活に困難が生じるのは人道的にも問題があると思っています。
質問の結果のみで、人間のすべてがわかるほど、人間は単純ではありません。隠された性格や秘められた可能性など、数値では現れない要素を含んでいるのが、人間なのですから。また、数字の高低で優劣をつけられるようになると、あらたな格差問題になりかねません。
丁寧で慎重な議論がなされることを望みます。
まとめ
信用スコアの歴史はまだまだ始まったばかり。何事もスタート時は人々は戸惑うもの。サービスが提供されて行く中で改善の余地が生まれ、精度を高めていったものが市場で生き残っていくことでしょう。
信用スコアは、世界的に普及していく流れは今後も続いていくでしょう。ただし今はまだ黎明期。この時期に様々な意見を吸収して、徐々に最適化されて進化していくものと思われます。
今後引用スコアがどのように発展し、人々の不安を払しょくしていくのか。大いに注目されるところです。