11月4日は、ふたたび「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」に行ってまいりました。
この日は最終日。40周年の節目の大会もいよいよ今日でフィナーレです。
朝は快晴に近い良いお天気だったのですが、上空には風が吹いていて、競技飛行は残念ながら中止になりました。
バルーン競技は、風の影響を強く受けます。少しの風でも安全性を考慮して中止の判断がなされます。中止の決定に、とくに遠方から訪れるバルーンファンはがっかりするのですが、それをカバーするように、会場は大にぎわいを見せています。
バルーンフェスタも最終日
三連休の最終日でもあるこの日、早朝から多くの観客が足を運びました。
ゲートをくぐる瞬間は、ドキドキワクワクしてきます。
ゲートを入ると、露店がずらり。腹ごしらえにはまったく困りません。朝からすごい賑わいでした。
こちらは「バルーンふるさと物産館」という、佐賀の地場産業を支える商店が多数出展している物販コーナーです。
中を入ると、すでに人、人、人。歩くのが大変なほど、ぎっしりと人で埋め尽くされました。こちらのテントは、普段佐賀に訪れることがあまりない県外の方に人気があったようです。
「日田」(大分県日田市)ののぼりも見えますね。県外からも多数の名店が出店しています。
この日の最大の目玉は、です。現役カーレーサーの佐藤琢磨選手とジェイソン・バトン選手によるホンダレーシングマシンのデモ走行です。
ホンダのマシンが佐賀を駆け抜ける
左がジェイソン・バトン選手が乗車するホンダ・NSX-GT。右が佐藤琢磨選手が2017年にINDI500で優勝したマシンです。
レーシングカーがバルーン会場を走行するのは28年ぶり。当時F1レーサーだった中島悟選手が「出場」して以来となります。当時も訪れたお客さんも多数来場していたようです。
正午過ぎ、両選手が乗り込み公開リハーサルの準備完了。公開リハーサルが始まります。
まずは佐藤選手が練習走行。マシンが動き始めると、観客の視線がマシンに注がれ始めます。
いよいよ会場内の道路を駆け抜けます。練習なのでスピードは当然ゆるめですが、それでも一流レーサーの走りを一目見ようと集まった観客は、マシンを目で追っていました。
つづいて、バトン選手のリハーサル走行です。
普段見慣れない屋根付きのレーシングカーだけあって、観客の関心も高いようで、多くの人が身を乗り出して見入っていました。
1時間半ほどのインターバルを置いて、13時45分、いよいよ本番となるデモンストレーション走行の時間がやってきました。まずは会場内道路を出場選手がパレード。
こちらは佐藤琢磨選手。
つづいてバトン選手。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、バトン選手が乗っているのはパレード用の車両です。
さらにスペシャルゲストとして、中島悟さんも28年ぶりに佐賀に帰ってきました。凱旋パレードになりましたね。
世界を股にかけて活躍した3人が、佐賀インターナショナルバルーンフェスタのためにやってきたのです!河川敷には青天のもと心地よい風が吹き、3人を文字通り温かく迎えてくれているかのようでした。
さあいよいよデモンストレーション走行が始まります。
噴煙を上げて、佐藤選手が走り出しました。
もう目にもとまらぬ速さです!撮影するのはひと苦労!
両コーナーでなんとドーナツターンも披露してくれました。
つづいてバトン選手が走ります。
こちらもとてつもないスピードで「サーキット」を颯爽と駆けていきます!
画像だけではなかなかスピード感を伝えられないのが残念ですが、エンジン音が会場にとどろく中、音速のマシンが河川敷を走る姿を目に焼き付けようと、観客はみな目を凝らして見つめていました。
噴煙がまたカッコいいですね!バトン選手もドーナツターンを数回キメてくれました!
熱いパフォーマンスが終わり、佐賀市の秀島敏行市長から3人に花束が贈呈されました。会場からは万雷の拍手です。
そしてその後に行われたトークショー。
この中でも話題になっていましたが、元有名F1ドライバーが3人が佐賀に揃うことは、滅多にありません。
そして大会はいよいよフィナーレ。バルーンフェスタの最後を飾る恒例の「ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン」が行われます。
フィナーレは夜間係留
さあ、バルーンフェスタの最後を飾るのは「夜間係留」です。
夜間係留とは、日没後にバルーンが競技会場に整列し、一斉にバーナーの火を灯し観客を楽しませる恒例のパフォーマンスです。
この日は風の影響で参加したバルーンは少なめでしたが、すっかり暗くなった会場に美しいバルーンの光を届けてくれました。
MCが「バーナーズオン!」と合図すると、一斉にバーナーを点火。横に並んだバーナーが光り輝きます。
そして最後には会場には花火が!盛大なお祭りの最後を飾る、秋の夜長の打ち上げ花火です。
今年は好天に恵まれ、競技も中止が少なく、熱い戦いが繰り広げられました。そしてそれを見守る観客も、大空を彩るバルーンに熱中しながら、会場を大いに楽しんでいるようでした。
なごりを惜しむかのように花火も終わり、これで今年のバルーンフェスタも幕を下ろしました。
5日間の熱い日程が終了
これで、今年のバルーンフェスタも無事終了となりました。5日間の累計来場者は、目標の80万人を大きく上回り、92万8千人にも上ったとのこと。
このフェスタに何らかの形でかかわった方々、そして観客の皆さんの思い出に刻まれるひとときになったのではないでしょうか。
バルーンフェスタは来年以降も続きます。50周年、いや100年に向けて、佐賀の秋の風物詩でいてほしいと強く願っています。