年下の人にタメ口を言われると、不快感を感じることは、ありませんか?
年少者に、格下扱いされるのは、嫌なものです。

後輩がうちの課長になったんだけど、上司になったとたんため口になりやがってね。なんか腹立つというか悔しいというか…
とか、

年下の子が会社のプロジェクトリーダーになったんだけど、態度が悪くてムカつくの…
などなど、相手より、長く生きているのに、どうして下に見られなければいけないんだと、つい言いたくなるものです。
私たちは、年長者を敬う、という教育を受けてきました。
学校では、先輩後輩の上下関係は徹底していて、先輩には絶対的に従わなければならないもの、という価値観を叩きこまれてきました。
社会に出ても、年功序列のシステムが長年機能していて、年長者が年少者を従えることが当たり前、という価値観が定着していました。
そんな環境で生きてきたわけですから、年下の人に下に見られることに、抵抗感を感じるのは、無理もないことです。
年下の人に指図される、という風に考えると、心が痛みますが、大きな責任を伴うリーダーという役割を、自分より年下の人が担っている、と考えれば、年長者として、彼ら彼女らを、サポートしよう、という発想ができるようになります。
人の上に立つとは、苦労を伴うことであり、自分ひとりに対し、多数の部下がいるということは、「数によるプレッシャー」が大きく、下からの突き上げに悩まされます。
年上の人にタメ口を叩くのは、数によるプレッシャーに抵抗し、自分を強く見せるための自己防衛手段でもあります。
年下の人に指図されることは、教育で受けてきた価値観に反するものであり、たしかに辛いことではありますが、その年下の人も、年少者の肩身の狭さと戦いながら、リーダーの地位を務めているわけです。
つらいのはお互い様、双方とも、悩み苦しみながら、前を向いて進んでいるのです。