ため息がつい出やすくなっていませんか?
別に意識しているわけではないのに、ため息が口から出てしまっている、ということあるかもしれません。周りからも気にされて、「ため息はみっともない」という無言の圧力を受けている場合もあるでしょう。
しかしため息は、体を調整するために行っている無意識の行動です。たんウィキが出やすくなっているということは、体が何らかのサインを発しているということになります。
ため息を最初から否定的な目で見るのは、むしろ損です。
今回の記事のポイントは、
心身の健康に役立ちます
ということです。ため息が与えるネガティブな一面を認めつつ、ため息を否定せず、立派な生命活動の一つとして受け入れたいものです。
それでは具体的に、ため息についてお話していきます。
ため息を否定してはいけない
まず最初に、ため息は「よくないこと」と即座に決めつけるのは適切ではありません。後述のため息のメリットで詳しくご紹介しますが、ため息は身体の健康を保つための動きなので、それ自体を否定するのはナンセンスです。
どんなに自分を律している人、メンタルが安定していると自覚している人でも、今までの人生の中で一度もため息をしたことがない人は皆無のはず。
ため息=だらしない、というイメージがなぜか定着しているのは、「は~」という声の響きがネガティブに聞こえることが大きいと思われます。かといって「いえ~い」と発するため息も違和感がありますが。
周りの人に不快感を与えかねない音の響きであることを除けば、ため息をつくという行為自体は自然のこと。思い込みを取り払い、ため息のメリット、デメリットをニュートラルな気持ちで考えてみましょう。
ため息の原因とは?
それでは、ため息の原因について見ていきましょう。現在の定説では、大きく2つの原因が挙げられています。
浅い呼吸を改善するため
私たちは常に呼吸をしているわけですが、落ち込んだり疲れているときは気持ちが落ち込んでいる時や、疲れがたまっている時、緊張した状態が続いている時には呼吸が浅くなります。また、うつむいて目線が下になると姿勢が悪くなり、肺を圧迫するのでさらに呼吸は浅くなりがちに。
呼吸が浅くなることで、体内を巡る酸素量が落ちて一時的に酸欠になります。その状態を改善するためにため息をつくのです。
自立神経のバランスを調整するため
、健康的な生活は、交感神経と副交感神経という2つの自律神経のバランスを保つことで成り立つものです。
ストレスを抱えたり疲れを溜め込むことで交感神経が過剰になり、自律神経のバランスが崩れます。そんなときに調整役になるのがため息。交感神経の興奮を抑え、自律神経のバランスを保とうとします。
ため息のメリット3選
つづいて、ため息のメリットを3つご紹介しましょう。いずれも健康面でのメリットになります。
自律神経が整う
前段からの引き続きになりますが、ため息をつくことで、自律神経のバランスを正しく調節しています。
ため息が出やすい時は、交感神経が優位になっているというしるしでもありますので、体調管理、メンタル管理の面でも有効なバロメーターになるのです。
血の巡りが改善される
ため息をつくと、不足していた酸素を体内に巡らせることができ、結果的に血流が良くなります。
血流を良くするなると冷え性などの改善にもつながるので、指先が冷えている時などは、むしろ意識してため息をついてみるのもいいかもしれません。
リラックス状態になる
仕事が忙しかったり何らかのトラブルを抱えているときは、体がガチガチになり、緊張状態になります。
ため息は呼吸の改善を促しますので、呼吸を整えてリラックス状態へ向かうことになります。リラックスした状態を取り戻せば、パフォーマンス力も向上していきます。
ため息のデメリット3選
ため息のデメリットとしては、心理的な要因をぴうっくアップしました。あまりにネガティブな方向に偏らないようにすることがポイントになります。
周囲の人が不快に感じる
誰かがずっとため息をついているのを聞いていると、自分までネガティブな気分にさせられることがあります。
体を正常に戻そうとする働きでも、シチュエーションによっては周りに「不快感を与えてしまうので、注意が必要です。
うつ病のサインでもある
ため息が増えるのは、うつ病の初期症状とも言われています。もちろんすべてのケースに当てはまることはありませんが、警戒する材料にはなり得ます。
「ため息が増えた」と自分では実感しにくいので、周りからよく指摘されるようになれば、医師に相談するのも考えましょう。
幸せが逃げる?
そして「ため息をつくと幸せが逃げる」という言葉。科学的根拠はないので迷信として片付けることもできるのですが、「あまりにつきすぎると思考もネガティブに支配されてしまう」と捉え、必要以上は控えることを意識してみるのがいいでしょうか。
ため息と不満の爆発を区別しよう
機嫌が悪い人が、意識してため息かのような声を発することがあります。いわゆる「ため息もどき」です。ため息という承認されやすい行動を利用して不満を爆発させているのです。
「ため息もどき」は、自分より目下の人の前でしてしまうこともあります。そこには「威嚇」の意味合いもあり、奇声を発することでその場の中で自分を上位に立たせるというように、自己顕示欲を無理やり満たすという心理的な働きも見受けられます。
あなたの身の周りにもそのような人がいるのかもしれません。
これは通常のため息とはまったく別物であり、明確に区別すべきものです。
まとめ
ため息は、私たちに心身の健康をもたらすための前向きな反応です。デメリットに挙げた挙げた項目も、捉えようによってはポジティブに活用できますね。
ため息の先入観を取り払い、楽しく健康的にため息をつきましょう!