2020年4月7日に緊急事態宣言が発令され、歴史的な1日になりました。
そんな中で、クラウドソーシング大手「ランサーズ」の秋好陽介社長が以下のようなツイートをしました。
緊急事態宣言を受けてランサーズでは働き方の基本指針「スマート経営5原則」を社内に発表
①企業活動の最大化こそが唯一の社会貢献
②原則在宅勤務の中の助け合い精神
③前提にとらわれない発想ドリブン
④全社員が働き方改革OSのコミッター
⑤改革は危機から生まれるピンチはチャンスでやり切る。
— 秋好陽介@ランサーズ (@AkiyoshiYosuke) April 7, 2020
これはランサーズ社内向けなので、同社社員が共有する指針なのですが、非常に含みの多い内容です。
この基本指針は、企業はもちろん個人でもこれからの時代を生き抜くガイドナインになり得ると思います。
中小企業経営者のみならず、テレワーカー、フリーランス、副業ワーカー、その他の個人事業主すべてに応用できます。
今回は、この基本指針を深読みしながら、この5原則をワークスタイルや日常生活にどう活かしていくかをお話します。
どうぞ最後までお読みいただければと思います。
ランサーズが「スマート経営5原則」に学ぶこれからの生き方
「スマート経営5原則」を改めて紹介しますと、
②原則在宅勤務の中の助け合い精神
③前提にとらわれない発想ドリブン
④全社員が働き方改革OSのコミッター
⑤改革は危機から生まれる
となります。
順番に考察していきましょう。
企業活動の最大化こそが唯一の社会貢献
企業活動とは、社会に何らかの恩恵をもたらすものでなくてはなりません。
そこに暮らす人たちを豊かにし、快適な暮らしをおくるための一助として機能してこそ、企業の存在意義があるのです。
当然ながら収益が上がればその分納税額も増えるわけですし、社会は潤います。企業が強くなることは、地域を強くし、国を強くすることにもつながるのです。
これはもちろん、個人事業者でも全く同じこと。
正しいビジネスと健全な経営で利益を最大化することで、自分自身も、お客様(クライアント)も、そして社会全体にもプラスになる「三方よし」が出来上がります。
原則在宅勤務の中の助け合い精神
ランサーズに限らず、今や多くの企業が社員の在宅勤務を実施しています。
4月初めの時点では在宅勤務実質率はわずか5%と報じられましたが、緊急事態宣言発令後は、その数字は増えるのは確実です。
在宅勤務体制となり、毎日社員同士が顔を合わせる必要がなくなったため、社員間の絆が薄れるのでは、という懸念がありますが、むしろプラスに転じる面もあります。
それは、社員同士に適切な距離感が生まれ、ギクシャクすることが減る、ということです。
遠距離恋愛の方がかえってうまくいく、というカップルと同じですね。
毎日顔を合わせるがゆえに、お互いの良くない部分が目立ち、関係が悪化するということはオフィス内ではよくあること。
そのリスクが軽減され、お互いを気にし会うことなく、それぞれの仕事に集中できることこそが、在宅勤務の最大の強みなのです。
こうして社員間に絶妙な距離感が生まれることで、わだかまりもなくお互いを助け合う雰囲気が出来上がります。
滅多に会わなくなり無駄な雑談や気遣いがなくなったからこそ、会社の理念や目標に目が向かいやすいというメリットもあります。
一つの目標に向かって、足りないところを補い合いながら、みんなで協力することができます。
前提にとらわれない発想ドリブン
私たちはこれまでの知識や経験にある意味縛られながら生きていますが、何が起こるかわからない現代においては、常識にとらわれない発想を求められます。
発想力は、日々新しいことにふれて、試しそして、挑戦する、という習慣によりもたらされるものです。
いきなり発想豊かになる、ということはありません。日々の仕事への取り組み方で磨かれていきます。
全社員が働き方改革OSのコミッター
この数ヶ月の世間の様相は、図らずも思わぬ形で働き方改革が進行することとなりました。
ランサーズでは昨年、採用やめようと銘打ったキャンペーンを行い話題になりました。
1年経ち、ようやく時代が追いついた格好です。
ランサーズはもちろん社員がいますが、大勢の外部のフリーランスのクリエイターとプロジェクトを進めるワークスタイルの先鞭を走ってきました。
雇用関係にとらわれない新たな働き方のスタイルを提案し続け、テレワークの浸透とともにその価値観が世に認められつつあります。
ランサーズでは、働き方改革の先頭に立ち、会社とフリーランサーとの濃密な関係性を発展させ、社会に利益をもたらしていくことでしょう。
改革は危機から生まれる
今まさに、世界全体が厳しい危機にさらされています。
出口は現時点ではまだまだ見えないのですが、今世界はひとつになろうとしているのをひしひしと感じます。
厳しい状況だからこそ、新たな発想が生まれ、変革の芽は確実に育ちます。
テレワークが徐々に浸透し出したように、時代は確実に変わり、危機の中から得た経験ががさらにイノベーションを生み出していきます。
おわりに
繰り返しになりますが「スマート経営5原則、は社内向けに通知されたにもかかわらず、秋好社長があえてツイッターで公表したのは、社外のフォロワーにも向けたメッセージのように思えます。
「この考え方が重要な時代がやってきた」というメッセージが感じられます。
先の見えない激動の時代に突入し、ひとりひとりが肝に銘じるべき心得とも言えるでしょう。