こんにちは、おかもとたかし(@tak_okam)です。
私たちは平穏無事な日々を過ごしたいと誰もが思うものですが、人生の中ではなかなかそんな日々ばかりとはいえません。
世の中には「平時」だけでなく「非常時」というものは起こり得るもの。
この記事を書いている2020年4月はまさに「緊急事態」ではあるのですが、ありふれた日常からあまりにもかけ離れた異常な日々に、お疲れの方も多いでしょう。
このような非常時に対し、メンタルを整え、なおかつ適切な行動をとるために身につけたい考え方が、今回ご紹介するのは「自助・共助・公助」です。
この記事を通して私がお伝えしたいのは、
ということです。
自助・共助・公助とは、元々は防災の観点で使用される言葉です。
それぞれの本来的な意味は、以下の通りとなります。
・自助: 自分で自分を助けること
・共助: 家族や企業、地域コミュニティで共に助けあうこと
・公助: 政府・自治体など行政による救助・支援、のこと
防災対策は、この3つの概念が一体となり、国・都道府県・市町村・地域コミュニティー・企業・家族・個人が、連携しながらそれぞれができる最善を尽くす、ということが基本です。
しかしこの「自助・共助・公助」は、防災にとどまらず、日常生活を幸福感を持って暮らすためにも身に着けておきたい考え方です。
とくに「緊急事態」に接したときに、その考え方は威力を発揮して、精神的にも安定し、正しい行動指針のもと適切に生活ができます。
今回は、「自助・共助・公助」について深く掘り下げるとともに、3つを効果的に見に着けるためのコツをご説明していきます。
自助・共助・公助の意味をご紹介
普段は防災の分野で使用されることが多い「自助・共助・公助」ですが、日常生活においてはどのような意味合いになるのでしょうか?
以下の通りです。
・自助
自分自身の快適な生活環境を守り、心身を健全に保つために活動する・共助
自分の身近にいる人から生活圏のコミュニティーまで、身を惜しまず協力する・公助
国や地域自治体に対し、自分自身にできる最大限の貢献をする
こうしてみると、

そんなこと、やって当然のことじゃないの?
と思われるかもしれませんが、その通りです。
これらが普通にできるようになると人生の充実感は得られ、生活面でも安定して、危機に際しても柔軟な対応ができるようになります。
でも、3つをバランスよく行えるようになるのは簡単ではないのです。
次章で、3つをバランスよく万遍なくできるようになるコツをお話します。
自助→共助→公助の「順番」が大切
この表題の通りなのですが、
↓
2・自分の大切な人を支え、周りの人たちのお役に立つ
↓
3・国や地域のために、自分の持つリソースを捧げる
という順番でなくてはなりません。
それはまた、「愛情を注ぐべき順番」でもあります。
ということが自助はもちろん、共助、公助をおこなう大前提なのです。
とくに共助と公助の精神が強い人は、自助を疎かにしてしまいがちになります。
例えば、

彼女を幸せにするために一生懸命頑張ろう!とか、
とか、

子どものために、身を削って子育てして、一生懸命働くの。
または

日本のことを愛しているから国のために尽くすことが大事なんだ!
などと考えている方がいらっしゃいます。
もちろん、その思いはとても尊くて素晴らしいもので、否定されるものでは全くありません。
彼女のため、子どものため、日本のために頑張る、という強い思いは、自分の心を満たしたあとでないと、結果的に疲弊し、精神的にもダメージを受けることにもなりかねません。
自助→共助→公助、の順番で人生を充実させるために必要なのは、
自助のハードルを下げるということになります。
これについては後述します。
次章では具体的に、自助・共助・公助の精神を身に着けるコツについてお話していきます。
自助・共助・公助の精神を身に着けるコツ
では、自助・共助・公助の精神を身に着けるにはどうすればいいか、という話をしていきましょう。
自助を心がけながらその範囲を徐々に下げる
誰しも、自分のことが一番大切なのは当然のことです。
自分を守ることとは、自分にマイナスなことが起こらないように立ち振る舞うことでもありますが、それだと、

自分のことだけ考えて自分勝手だ!
とまわりに思われることも少なくないですよね。
また、トイレットペーパー不足のうわさが流れると即座に買い占めに走り大パニックになる現象は、「とにかくまず自分だけは助かりたい!」という意識に大多数の人が支配された究極の状態です。
誰だって、わがままだとは思われたくないもの。
そこで身につけたいのが、
という思考です。
これこそが、自分を満たすことであり、究極の幸せの形です。
・たくさんの素敵な人が周りにいて多くのモノに囲まれている
・今この仕事に就いているのがありがたい
こういった、「今でも十分に足りている」ということを心がけるだけでも、充実感を得られますし、精神も安定します。
こしてこの思考が定着することで、
ことになるわけです。
「あれがしたい」「これはほしい」「あいつのようになりたい」という我欲が少なくなるのです。
そうすると、自分を満たすためにあれこれ頑張る必要もありませんよね。
でも、それに対してこう言いたくなる方もいるでしょう。

子どものために一生懸命頑張ってるの!
自分なんて二の次なのよ!
自分を満たす余裕なんてないわ!
もちろん、子どもさんを一途に思う気持ちはとても素晴らしいです。
でもそれだと、自分の気持ちが満たされないまま、子どもに過度な期待をかけてしまい、親子関係がぎくしゃくすることになりかねません。
まずは、

子どもがいてくれるだけで私は満たされている。
いま最高に幸せ!
というふうに捉えてみましょう。
まずは自分を満たしましょう。
これは重要なことなのでもう一度。
自分を満たしてあげることで、他者へのひとりよがりでない思いやりと、適切な貢献ができるのです。
それにより、自分を認め、自己肯定感は上がっていくのです。
これはぜひ覚えておいていただきたいことです。
共助の基本は相手の状況を理解すること
「足るを知る」を意識しながら自分を認め、現在の自分に幸福感をもつこと。
これが本物の「自助」であることをお伝えしましたが、これができるようになって、他者に貢献する「共助」が行えるようになるのです。
独りよがりの手助けは相手を不快にし、時には傷つけることもあります。
思い当たる節がある方も多いのではないでしょうか?
相手の気持ちに寄り添いながら相手の利益にかなう貢献をすることは、やはり自分をしっかり満たした後でないと、メンタルに支障をきたすことになってしまいます。
その前提があったうえで、「相手の状況を理解する」ということが正しくできるようになります。
また、身近な人であれ、他者への貢献には、「こうしてあげたい」という思い込みは危険です。
他者に期待しすぎると、他者をコントロールしがちになるので、本当に注意が必要です。
気を付けたいのは、
自分のために他者に貢献する
ではなく、
他者に貢献することで自分にも利益になる
という順番で臨むことです。
いわゆる「お先にどうぞ」の精神であり、英語では有名な「Pay Forward(ペイ・フォワード)」ですね。
その原点にあるのはやはり、相手の状況を理解することになりまあす。
正しい他者理解があってこその正しい他者貢献、それが自分にもはねかえって「共助」となるのです。
公助は「未来の他者」への貢献
公助は、共助の枠からもっと広い視点を持って、
に貢献する、ということが基本的な考え方です。
さらに私は、もう一つ重大な意味を追加したいと思います。
それは、
今の自分たちのためにではなく、将来を担う未来の人達たちに対する貢献が、真の意味での公助です。
未来の地域、日本、世界を思い、今できる最善を尽くす行動、それが「公のために働く」ということになります。
これを考えずして、
という思いが強すぎると、
といった人生になります。
公助は、未来を見据えながら今できることに注力する、という視点を忘れずにおきたいものです。
おわりに
今回は、自助・共助・公助の本来的な意味をご説明に、これを身に着けることで充実感のある人生を過ごせることをご提案してきました。
「助ける」という行為はとっても尊いものですし、自分もみんなも社会もまた幸せになれます。
自助・共助・公助の考え方を取り入れ、「助ける」喜びに満ちた日々を過ごしていただければと思います。