謝らない人って、いませんか?
さんざん傷つけた挙句、一言も謝りもしない人です。
そのような人に対しては、わだかまりは残り続け、ついには、こちらの方から爆発してしまい、関係がこじれてしまうこともあります。
謝らない人には、当然謝りたくない理由があるということです。
謝らない、ほぼ唯一といっていい理由は、「プライド」です。
謝ったら、自分の行為を自己否定してしまう、
謝ったら、自分の地位が脅かされてしまう、
謝ったら、相手から心理的に下に見られてしまう、
謝ったら、つけ上がられてしまう、
そのような気持ちになるのは、プライド、すなわち自尊心を守りたいがためです。
自分を守り抜きたいがために、謝らないという選択をしているのです。
つまり、謝らない、というのは、あなたを舐めているのではなく、むしろ、あなたへのある種の脅威から、自分を防御するためなのです。
この視点に気づくことができれば、謝らない人に対する歯がゆさが、すーっと消えるような感覚になります。
自分を必死に守り通そうとしている人に、謝ることを期待しても、無駄なだけです。
むしろ、そのひとの「弱さ」が垣間見えて、お互いに不完全な人間同士の付き合いの中で、私たちは生きていることを実感できます。
身近に謝らない人がいるとすれば、その人は、未熟さを包み隠そうとしている人であり、むしろ相対的に、その人に対して優越感を感じることもできるのです。